Classici giapponesi con furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Leggi 植物記 (しょくぶつき) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 165.848 caratteri · 327 schermate
月給は十五円でとてもやりきれぬし、そうむやみに他人が金を貸してくれる訳もなく、ついやむなく高利貸から借金をしたが、これが僅か二、三年の間に忽ち二千円を突破してしまったのです。そこで同郷の土方寧博士や田中光顕伯が大変心配して下さって借金整理に当ることになり、田中伯の斡旋で三菱の岩崎が乗り出してくれて兎も角二千円の借金を奇麗に払って下さったのです。それから土方博士が当時の浜尾東大総長に私を紹介してくれ、そこで浜尾総長が非常に心配して下され、総長の好意で私が“大日本植物志”の編纂に従事することになった。つまりただの助手では俸給が決まっていて仲々上るものではないが、こういう特別の仕事をすれば私の収入もふやすことが出来よう、という浜尾総長の御厚意からであったが、この私の大事業に対して当時の植物学の主任教授松村博士がどういう訳かいろいろな妨害をされた。後ち故あって折角の“大日本植物志”も第四集のまま中止することとなったのです。従ってまた私の収入はビタ一文もふえなくなってしまったので、そこで私は生活上止むを待ず、私の苦心して採集した標本の一部を学校へ売ってみたり、書物を書いたりして生活上の赤字はどうしても私の腕で補ってゆかねばならなかったのです。