Classici giapponesi con furigana
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しょくぶつき
植物記
牧野 富太郎
Leggi 植物記 (しょくぶつき) di 牧野 富太郎 (まきのとみたろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 165.848 caratteri · 327 schermate
しかればすなわち、万葉のツチハリとは何んであるのか、実は私もその実物の摸索には迷っているが、しかし多少の私案がないでもない。それは今ここに軽々に述べる事を今姑く保留しておきたい。
今は既に故人となったが、私の最も親しい師友であった人に永沼小一郎という世にも珍らしい博学な天才の士があった。この人は丹後舞鶴の出身で明治十二年に神戸の兵庫県立病院附属医学校から転じて土佐高知の学校へ来られ、同地の県立中学校、県立師範学校で長らく教鞭を執っていられた。氏は土佐を第二の故郷だと思われて久しく高知に住われたが、その後明治三十年に遂に教職を辞して東上せられ小石川区巣鴨町に居を卜せられた。氏は実に世にも得難き碩学の士で博く百科の学に精通し、それがまた通り一遍の知識でなく悉く皆深邃の域に達していられた。それゆえ文部省から贈られた教員免許状でも七、八科程も持っていられた。かく氏の各方面に学問の深いことは高知に於て県立病院の薬局長を兼任していられた一事でも首肯かれる。一面学校の先生で一面薬局長は他に類のない出来事であろう。氏は和漢洋の学に通じ科学文学之く所として可ならざるなく、晩年には音階の声音の震動数が不規則だからこれを正しい震動数の音階に改正せねばならんと大いにそれに熱中して綿密にこれを計算していられたが、遂にそれは公に