Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.285 caratteri · 330 schermate

Aozora Bunko

「小野へも届けた筈だ」

「おれは見なかったが、義兄から聞いた、その中ではっきり一ノ関を非難していたそうではないか、おい女、酌を忘れるな」

七十郎は盃をさしだし、新造の一人が酌をした。

「単なる非難ではない、根拠があって弾劾したんだ」と十左が云った。

「もちろんそうだろう、おれはそれを聞いていたから、あの三人をてっきり刺客だと思ったんだ」と七十郎が云った、「ところがよく見るとそうではないらしい、三人で修業のために遍歴していて、いくらか強いのでのぼせあがっているだけらしい、可笑しくなったが、途中でやめるわけにもいかないから、ちょっとからかってみたんだ」

「おれは一ノ関を弾劾した」と十左は十左の言葉を続けた、「その意見書を御一家御一門と、重職に配った、もしおれの意見が間違っていたら指摘してもらいたいし、同意なら一ノ関の進退を議してもらいたい、という添書を付けてだ」

「誰かなにか云って来たか」

「水へ石を投じたほどの反響もなかった」と十左は云った、「誰一人、意見書に答える者はない、会えば言を左右に昏ますだけだ、そこで、――おれは一ノ関に会うことにした」

「一ノ関に会う」