Classici giapponesi con furigana
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.285 caratteri · 330 schermate
事後、その趣意を糾問されたとき、七兵衛らは昂然と「殿を悪所遊びに誘い、このたびの大事に至らしめた奸物だから、誅殺したのである」と述べ、なお、自分たちは身命を捨てて決行したもので、いかなる罪科を仰せつけられても満足である、と云ったという。
――こいつらはまじめだったんた。
それが危険なんだ、と七十郎は思った。
坂本、渡辺、畑、宮本の四人が、家中の一部から佞臣といわれていたのは事実らしい。現に、陸奥守綱宗に遊蕩をすすめたのも、かれら四人だったということだ。だが、この四人のうしろに一ノ関(兵部宗勝)がいた。かれら四人は一ノ関のひく糸によって踊った木偶にすぎない。そしてまた、七兵衛らに四人を暗殺させたのも、一ノ関その人であった。一ノ関その人であると、七十郎は認めていた。
四人を使嗾して綱宗に遊蕩をすすめ、かれらを使嗾したという事実、を湮滅するために、七兵衛らを煽動してこれを暗殺した。
――みんな兵部少輔宗勝の仕事だ。
と七十郎は心のなかでつぶやいた。暗殺事件について、評定がおこなわれたとき、七兵衛らを「忠誠の士」である、と主張したのは、兵部宗勝であった。