Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.361 caratteri · 483 schermate

Aozora Bunko

そこに我々の佇んでいるのも眼に入らぬように駆け去って行ってしまいましたが、何事が起ったのか? 不審の眼を瞠っている間もなく、侍女のエリネは室の帷を揚げて我々を導き入れました。そして我々を導き入れると同時に、三人は怺え泳えていた悲しみが一時に堰を切ったように、俄破とそこに平伏してしまいました。今奴隷の号泣に眼を瞠った我々は、帷を絞って一足踏み込んだそこで、再び眼を瞠らずにはいられなかったのであります。今まで我々がこの部屋までは導き入れられなかったのも道理! 広々としたこの部屋が、おそらく姫の寝室にでもなっていたのでしょうか? 美しい人形、さまざまな陶器の壺、愛らしい青銅製の彫刻等を載せた飾り戸棚やどっしりとした帷などを四囲に廻らして、この壮厳なる寝室中央には、人目を眩ぜんばかり金色燦爛たる大寝台が、一段高くしつらえられ、穹窿形の天井から下っている純白紗のように薄い垂れ幕……ふうわりと眼も醒めんばかりの羽根蒲団が掛けられて、瑪瑙の勾欄……煌びやかな寝台の飾り!

その大寝台の上に、美しいロゼリイス姫が眠っていられるのであります。そして添い寝でもしているかのように、姫を抱きながら、その傍らに黙念と眼を閉じている老いたる父のエフィゲニウス氏! しかも怪訝なのはそればかりではありません。