Classici giapponesi con furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.361 caratteri · 483 schermate
が、その召使たちの証言すらも――召使というより、むしろこの場合は家族というべきであったろうが、事々に大きな食い違いを見せてくるのであった。まず第一に、その大きな食い違いの一つ……その晩奥様は、気分が悪くて一時別室でお休みになったとか、出合い頭に突然誰かとオブツカリになったようなことは、ありませんでしたか? と聞いてみたのに対して、未亡人はことごとく、否と答えている。殊に最後の問いに対しては気分を害ねたらしく、そんなはしたないことが! とばかりに、ろくろく返事もしなかった。それは前に言ったとおりであったが、しかも調べてみると誰にも逢わぬどころか、当夜未亡人は一人の少年と、控えの間裏手の長椅子で、膝突き合わせて話しているのであった。
少年というのはつい四、五日前に、足を捻挫して歩行には差し支えなかったが、杖を突いているばっかりに当夜宴会へは顔出しせずに、二階南端れの自室に引き籠って目下コペンハーゲン全市の青少年たちの間に大流行を来している模型飛行機の製作に余念もなかった、当主公爵の弟のヨアンネスという十六歳になる子供であった。母が弟と隅の長椅子で話しているところを見たと当主公爵も言っていれば、公爵夫人もまた言っている。