Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.361 caratteri · 483 schermate

Aozora Bunko

アラビヤンナイトの王子をそこに見たのであった。

光揺々として玉のごとき王子は、今静かに私の方に歩みを運んで来られるところであった。しかも笑みを湛えた太子の頬は、相変らず蒼鳶色に、今それは衣服の黄色を受けて幾分紅を差して震い付かんばかりの美しい瑪瑙色であった。荘厳というべきか窈窕というか、嬋娟というべきか夢幻というか! 亡国と莫迦にし古代文明国と嘲り、物の数にも入れていなかった印度という六千年の伝統を持つ国に対して、私はまったくこの時ばかりは名伏し能わぬ頭の下るのを覚えた。恍惚と神秘という以外には、用いる言葉も知らなかったのであった。しかも太子は少しも勿体ぶっていられるのではなかった。

「どうですか、MR・タチバナ」と椅子の背越しに手を握られたが、「こちらへどうぞ!」と昨日と何の異なるところもない優しい子供らしい声を出されるのであった。

「昨夜はあなたのお陰で、まことに面白く夜を過ごしました。大変愉快でしたが、今朝はご気分は悪くありませんか?」と私に煙草を勧めながら、その愛らしい顔をかしげて微笑まれた。

「私には何の用事もないのですから、どうぞゆっくり遊んで行って下さい。