Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 247.361 caratteri · 483 schermate

Aozora Bunko

て、そのまま北西風に送られて、こんな穏やかな港へ流されたのだと分った時には、一同喚声をあげて、躍り上り、躍り上り、声を限りに万歳を絶叫したのであった。中には感極まって声が出ず、ただぽろぽろと涙を伝わらせながら、無意識に舷側を叩いているものもあれば、中にはまた、万歳を絶叫しただけではまだ足らず、友達と抱き合って、帽子を抛り上げながら、乱舞しているものもあり、中には涙を一杯溜めたまま、犬のように甲板上を転げ廻って、抑え切れぬ歓喜を洩らしているものもあり、全艦一時に破れ返らんばかりの騒ぎになってきたのであった。

が、艦は近付いているとはいえ、まだまだ海上幾海里を距てていた。今日までは、万一を慮って食糧も大切に保存していたが、もはやこんな安全な港へはいった以上、しかも山の頂には相当の人家もあるらしく、人が住まっている以上は、もう心配することもない! 食糧庫を開いて、死線を越えた一同の喜びを増してやれ! というルドウィッヒ大尉の命令で、厨兵は貯蔵の麦酒、ウィスキイ、ジンなどのアルコール類や、ビスケット、ハム、チーズ、冷肉類を一時に出してきたので、兵員たちの喜びといったらないのであった。