Classici giapponesi con furigana
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たなださいばんちょうのかいし
橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇
橘 外男
Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.181 caratteri · 219 schermate
が、学校へ通えるようになった私の第一の喜びは、自分の健康の回復したことでもなければ、また学業が継続できるということでもありません。おそらく親は私の深い心の底は知らなかったでしょうけれど、起きられるようになって有難い! 今年こそあの二人にも逢いに行けるぞ! ということばっかりだったのです。
病気のことばかりクドクド申上げて、先生はおイヤだったかも知れません。もう簡単に切り上げますが、そうして夜となく昼となく思い詰めながら、二度の夏を……一昨年と去年と、二度の夏を送ってしまったちょうどその時分から身辺に時々妙なことが起ってきたのです。
四月の新学期からまた学校へ通っていましたが、ある日探したい本があって神保町の東京堂までいったことがありました。あすこは狭い通りに混み混みといつも人が雑踏しているところですが、今店へ入ろうとした途端、呀っ! と思わず叫びを挙げました。スグ前の人混みを行く五、六人連れの向うに、一人の婦人が! おう! ジーナだ、ジーナだ! ジーナが歩いている! と私は躍り上がりました。どんな服を着ていたか覚えもありませんが、繊細とした腰といい、縮れた亜麻色の髪……恰好のいい鼻……口……横顔……ジーナそっくり、いいえそっくりといったのでは当りません。