Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.181 caratteri · 219 schermate

Aozora Bunko

そこで四日前の話の続き!

「……今度は、どうやら懸念していた梅雨時も無事に通り越すことができました。木の芽時といって、私のようなからだには、入梅頃から新緑へかけての気候が一番いけないのですが、どうやらその時季も無事に通り越して、待ち切っていた夏休暇も迎えることができました。

休暇に入ればもちろん、私にとっては九州が第一の問題です。が、去年も患い、今年もまた患ったこのからだでは、どんな理由をつけたからとて日帰りならともかく、一週間十日に亘る単独の旅行なぞに、父母が出してくれようはずがありません。何とか親をゴマカス旨い手段はないかと、伊東の別荘へ行けと勧める母の言葉を渋って、無理に東京で考えこんでいたのですが、偶然にも、父が休暇を取って、道後の温泉へ行くことになったのです。道後ならお前のからだにもいいしということになって、二週間ばかりの予定で、父の供をして行くことになりました。どんなに私は、それを喜んだかわからないのです。

父ならば母ほど喧しいこともいいません。母はまるで十二、三の子供くらいにしか私を扱いませんが、父は、もう少しは私に理解も持ってくれれば、一人前の大学生としても扱ってくれます。