Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.181 caratteri · 219 schermate

Aozora Bunko

「旦那様がそのお方だとは、夢にも知りましねえで……ただ、村方でそういう噂をしとりますもんで……お気をお悪くなすっちゃ困るでやすが」

と、亭主は気の毒そうな色を泛べました。

「でも、まあ、よく訪ねておいでになりました。これでお嬢様二人も、お泛ばれになりやすでしょう。それで、お二人で喜んで、そこまで送っておいでになったに違えごぜいません」

と茫然と考えてる私を、慰めてもくれました。

そんな話のうちに、夜もふけて、やがて人々は別れ去って、私も疲れたからだをやっと蒲団に横たえましたが、どんなに私が輾転反側してその夜一晩、まんじりともせずに夜を明かしたかは、もう先生、貴方にも想像していただけるであろうと思います。

その晩、私の部屋では別段、明日の朝どうこうという相談もなかったように思いましたが、私の部屋を出た後ででも、あるいはそういう相談が纏まったのかも知れません。

翌る朝眼が醒めた時には、怖いもの見たさからか、好奇の色を泛べた村の若い者たちが七、八人、手に手に棍棒や鳶口を持って草鞋脚絆姿で、その間には昨夜の石屋のオヤジもいれば、またその背後にいた三十二、三の男、宿屋の亭主も交じって、意気込んでいます。