Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たなださいばんちょうのかいし

橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇

橘 外男

Leggi 橘外男ワンダーランド 怪談・心霊篇 (たなださいばんちょうのかいし) di 橘 外男 (たちばなそとお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 112.181 caratteri · 219 schermate

Aozora Bunko

しかも不思議なことには、市内上小路三百二十番戸、棚田氏宅から夫人光子(三十九歳)を召喚、綿密なる調査を続けた結果、両刀とも棚田家に伝わる、祖先伝来の名刀に間違いないことが、判明した。

本月十八日、夫人は遥々東京より来訪せる夫君の親友井沢判事饗応のため、小女玉木うめ(十九歳)を連れて、長崎市まで料理材料の買い出しに出かけて行ったが、夕方五時七分着の列車で大村駅へ帰着、四十分余を費やして人力車で自宅へ帰った時にはすでに、棚田判事も井沢判事も見当らず、恐らく両氏は、夫人の留守中に棚田家の伝刀を携えて、ひそかに臼島へ向ったものではないかと、推定されている。

それ以来、夫人は必死で知人や心当りを探索していたものの、井沢判事は東京以来、棚田判事と親密な同僚関係にあり、平素口論一つしたこともなく、何故、兇器を振るって死に至るまで決闘を続けなければならなかったのか、思い当るところがさらにないと、両氏を知る交遊関係は異口同音に、当惑し切っている。

かねて夫人は、美貌をもって鳴っているが、貞操のほまれ高く、井沢判事、また高潔で、夫人をめぐる痴情の疑いなぞは、もちろん見当らぬ。