Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
ぶしゅうこうひわ
武州公秘話
谷崎 潤一郎
Leggi 武州公秘話 (ぶしゅうこうひわ) di 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 107.572 caratteri · 209 schermate
癇癪持の親父のことだから、「間抜け奴! 鼻と耳を拾って来い!」と、頭から怒鳴りつけるかも知れない。
「へ、へ、へるかつ!」
公はもう一遍、
「はっ」
と云って、一層低く首を垂れた。
「ぶ、ぶひの情ら、ほのはたなをはえひてふれ! ほれはひのふびをほっへはならんほ!………」
此の急な場合に、慌てるせいか愈則重の云うことは聞き取りにくゝなるのであったが、
「武、武士の情だ、その刀を返してくれ! 某の首を取ってはならんぞ!」
と、多分そう云っているのであろうと、そこまでは察しがついたので、
「さ、武士の情を思えばこそ、お止め申すのでござります」
と、公は優しく、舊主に対する礼節を失わずに云った。
「―――憚りながら、もはや寄手の者共が此処へ押し寄せて参ります。此処でお腹を召されましたら、某はお見逃し申しても、必ず御首を戴く者がござりましょう。さすれば末代迄の御耻辱、………」
「へ、へ、へるかつ!」
「はっ」
「はいほの頼みら! はいひゃふひへふれ!………ほ、ほれはひのふびを、られにも見へふに葬むっへふれ!………」
「はっ、何? 何と仰っしゃいます?………」
公が返答に困っていると、則重はしきりに、