Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あぶらじごく

油地獄

斎藤 緑雨

Leggi 油地獄 (あぶらじごく) di 斎藤 緑雨 (さいとうりょくう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 34.624 caratteri · 69 schermate

Aozora Bunko

十四

十四

その内には雨も降る風も吹く、果は十銭五銭の車代にも差支え、同宿の誰れ彼れに当座借の二三度は仕たが、この頃の貞之進の挙止が尋常でないので、かつて貞之進をせびり続けた悪太原の如きに至っては、一層酷く嘲けりこそすれ白銅一箇快くは貸して呉ぬので、貞之進はたゞ怒り易い一方にのみ傾いて、沈黙男子の価値はとうに消磨えてしまったが、かの手紙を出してから数えるとおよそ十日の後、国元の父庄右衛門が前触もなくにわかに出京して、着したばかりでただちに秋元へ尋ねて来た。貞之進は自分の放埒を父が聞及んでのこと、ヒシと胸板を貫かれ、おず/\部屋へ迎え入れたが、庄右衛門は手織の袷に絹糸の這入ったゞけを西条の豪家として、頬から下へ福々しい顔に変りはなく、鬢すこし白んで、悦ばしそうに貞之進を諦視め、一旦思込んだ修行の遣り遂げるまでは、決して費用を吝む所存はなく、そうかと云ってお前を危ぶむではないが、今年ばかりは学資もたいていではない、それに又た過日の手紙どんな容子かとお袋が気に懸け、かた/″\用事もあるので自身出て来たとの話振りに、金を持って来られたことが明らかに知られて、首を垂れて聴て居た