Classici giapponesi con furigana
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だいにのせっぷん
第二の接吻
菊池 寛
Leggi 第二の接吻 (だいにのせっぷん) di 菊池 寛 (きくちかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.960 caratteri · 247 schermate
ただ川辺家を去ると、それでなくてさえ望み少くなって来た倭文子の間がらが、一糸のつながりもなくなってしまう事が堪えられなかった。
京子が邪魔をすればするほど、ここにふみ止まって、京子の策略と戦い、倭文子を取り返す事は、男らしい態度だと思われたので、彼は時々新聞のよろず案内等で、下宿の広告を注意しながらも、川辺家を去る心はなかった。
すると彼は、意外にも、倭文子からの絶縁状を受け取った。その手紙は、彼を絶望のふちにたたきおとした。だがその手紙で、倭文子の心持がはっきりわかったので、彼はかえって新しい曙光を見た。
すべては偶然の機会から起った誤解である。京子と誤って接吻をした事だけは容易に解き難い誤解ではあるが、しかし倭文子がほんとうに心を傾けて聞いてくれれば、解いて解き難い誤解ではなかった。
彼は倭文子の手紙で、むしろ安心した。と同時に、倭文子にあいたいという心が、はげしい飢渇のように彼の心をおそった。彼は葉山へ行って、軒ごとに倭文子のありかを探したいとさえ思った。こうなれば、京子が傍にいようとも、自分の心をはっきりと倭文子に告げようと、そしてすべてのいきさつを、はっきりと彼女にはいおう。