Classici giapponesi con furigana
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えいほんどじょうりくせんのぜんや
英本土上陸戦の前夜
海野 十三
Leggi 英本土上陸戦の前夜 (えいほんどじょうりくせんのぜんや) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.727 caratteri · 72 schermate
そして、いつしか時間を忘れてしまった。
仏天青が、目を覚ましたときには、列車はごとんと大きな音をたてて、立派な駅についたとこだった。ホームを見ると、バーミンガムと書いてあった。
「ああ、バーミンガムか。なにか、ありそうだな。アン、お金をお出し。おいしいものを見つけてくるから」
仏は、アンの機嫌をとるつもりで、金を握ると、ホームへ下りていった。
ホームは、ひどく雑閙していた。何を買おうかなと思っていると、改札口の向こうで、新聞売子が、新聞を高くさし上げて、何か喚いていた。彼は、これを買う気になってそこまでいった。
新聞は、なによりの常識読本だ。新聞を見ていると、忘れてしまった昔のことを、なにか思い出すよすがになるような気がする。
彼が、新聞を買っているとき、不意にうしろから抱きついた者があった。
「ああ、やっと掴まえた」
女の声だ。そしてフランス語だった。しかしアンの声ではない。
「誰!」
仏が、ふりかえってみると、彼に抱きついていたのは、一人の中国人らしい若い女だった。
「あなた。あたし、どんなにか探していたわ。もう放れちゃ、いやよ」
「誰だ、君は」
「あなたの妻じゃありませんか。