Classici giapponesi con furigana
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えいほんどじょうりくせんのぜんや
英本土上陸戦の前夜
海野 十三
Leggi 英本土上陸戦の前夜 (えいほんどじょうりくせんのぜんや) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 35.727 caratteri · 72 schermate
3
赤十字のマークをつけた病院の自動車が三台、町の方からやってきて、彼の傍を通り過ぎていった。
(おれは一体、幾歳ぐらいの男なんだろう)
彼は、ふと立ち停って、あたりを見まわした。目についたのは、畦道の傍を流れる小川だった。
彼は、そこまで歩いていって、恐る恐る、しずかな流れに顔をうつした。
「や、おれは、頭に怪我をしていたんだ。そうそう二三日前に気がついたんだが。何の怪我かしらん。おう、あ痛ッ」
彼は、痛々しい自分の頭の包帯にびっくりしてしまって、とうとう自分の顔から自分の若さを読みとる余裕がなかった。
そのところへ、サイレンが、けたたましく鳴り出した。
「あ、空襲警報だ!」
彼は、畦道をすっとんで、舗道の上へおどりあがった。きょろきょろ四周を見まわしたが、防空壕らしいものはなかった。
「どうしよう?」
彼は途方に暮れて、なおもうろうろしていた。するとそこへ走ってきた一台のトラックが、傍へぴたりと停った。
「早く乗れ」
トラックの上から、手が出ると、やっという懸けごえと共に、彼は車上に引き揚げられた。
3
トラックの上には、いろいろな種類の人間が乗っていた。