Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate
その中には早くも駆けつけた見廻り同心が、配下の手先に指図をして、斬られた巡礼の死骸を調べております。
「お、平次じゃないか。ちょうどいい、手伝ってくれ」
「樫谷様、――敵討だそうじゃございませんか」
平次は同心樫谷三七郎の側に差寄って、踏み荒した桜の根方に、紅に染んで崩折れた巡礼姿を見やりました。
「それが不思議なんだ、――敵討と言ったところで、花見茶番の敵討だ。竹光を抜き合せたところへ、筋書どおり留め女が入って、用意の酒肴を開こうという手順だったというが、敵の虚無僧になった男が、巡礼の方を真刀で斬り殺してしまったのだよ」
「ヘエ――」
平次は同心の説明を聴きながらも、巡礼の死体を丁寧に調べてみました。笠ははね飛ばされて、月代の青い地頭が出ておりますが、白粉を塗って、引眉毛、眼張りまで入れ、手甲、脚絆から、笈摺まで、芝居の巡礼をそのまま、この上もない念入りの扮装です。
右手に持ったのは、銀紙貼りの竹光、それは斜っかいに切られて、肩先に薄傷を負わされた上、左の胸のあたりを、したたかに刺され、蘇芳を浴びたようになって、こと切れているのでした。
「身元は? 旦那」