Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate

Aozora Bunko

「笑っちゃいけませんよ親分」

「誰が笑うものか、俺はお前のドジさ加減に腹を立てているんだ、曲者の顔を見て黙っている御用聞が、どこの世界にあるんだ」

「それがね、親分、――頬冠りを取ると灯が消えると一緒だ、ちらりと見たばかりだから、万一間違いというものが――」

「くどいなア」

「笹屋の宗太郎ですよ、親分」

「何だと?」

「それ、親分だって驚くでしょう、あの右の足が二三寸短くて、しみっ垂れの猫背が、――」

「フーム」

銭形平次もこれには唸らされました。笹屋の宗太郎は、猫背で跛者で、その上小金を貸して、細い利潤を楽しむ、名題の握り屋です。第一、ちょっと男振りこそ踏めますが、あの病弱そうな蒼い男が、老猾な御用聞どもを、手玉に取るような離れ業が出来ようはずはありません。

「宗太郎には兄弟が無かったか」

平次は早くもそんなところまで気が廻ります。

「ありますよ、――私もあんまり変だから、それとなく訊いてみると、宗次という双生児の弟があったそうですが、二年前に死んだという噂で、――もっともこれは打つ買う飲むの三道楽に身を持崩して、ひどい野郎だったそうです」

「フーム」

平次にもいよいよ解らなくなりました。