Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate
「他にその御菓子を喰べた人は?」
「あっしが孫の招伴に預りましたよ」
源太郎は少し耄碌した、首を振ります。
「お前さんには中らなかったんで」
「中るもんですか、――若い時分には、四人で河豚汁をやって、三人まで死んだのに、あっし一人腹がチクリともしなかった事がありますよ、毒なんぞにやられるようなヤワな身体じゃねえ」
肉体の衰えを自覚しまいとする、年寄りの一徹さをムキ出しに、こんな事を言うのでした。
「河豚と毒薬とは違やしませんか、――子供にだけ中る毒てえのはあるでしょうか――」
ガラッ八が囁くのを押えて、
「黙っていろ。孫太郎虫のような子供だけに利く薬があるくらいだから、子供だけにきく毒だって無いとは限るまい」
平次はそんな事を言います。
「菓子を捜してみようじゃありませんか」
「もうあるまい、――が、訊いてみな」
平次に承知をさせると、ガラッ八は早速残りの菓子を見せてくれ――と言い出しましたが、不思議なことに、誰もその後で菓子を見た者が無かったのです。
「栄御前も八汐も居るよ、証拠になる菓子などを、その辺に残して置くものか」
平次にそう言われると、ガラッ八は躍起となりました。