Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate

Aozora Bunko

源太郎は暁闇の中を引揚げて行く覆面武士の一隊を見送って、氷のような冷罵を浴びせました。

「己れッ」

たまり兼ねて、若侍二三人、白刃を閃かしました。源太郎の首を切るぐらいのことは、本当に一挙手一投足の労だったのです。

「さア、斬って貰おう。面白いや、俺が斬られても人種が尽きるわけじゃねえ、身内の者が一人でも残れば小堀の家を根こそげ引っくり返してやるよ。――一人残らず殺されれば、秘伝書と御墨付はそのまま人目に触れずに腐ってしまうばかりよ。さア、斬ってくれ、大名の家と釣替なら、一家七人か八人の命は安いものだ」

源太郎はいつの間にやら、皺だらけの大肌脱ぎになって、破目の外れた大啖呵を浴びせるのでした。

二三十人の武士も、これには歯が立ちません。頭立った中年の武士に劬められて、すごすごと引揚げて行きます。

一方、お勘坊の死体の揚がったのは、それから一時も経ってから、ガラッ八の注進で平次が飛んで行った時は、惨めな姿に菰を冠せて、数十人の弥次馬がそれを取巻いておりました。

「退いた退いた、見世物じゃねえ」

ガラッ八は弥次馬を追わせて菰を引っ剥ぐと、死んでからかえって綺麗になったお勘は、濡れ腐ったまま何の苦労もなく眼を瞑っているのです。