Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.866 caratteri · 318 schermate

Aozora Bunko

平次はすっかり恐縮してしまいました。

「それなら言おう、――二度と訊いてはならぬぞ」

「ヘエ」

「拙者世にある頃、組頭から頂戴した品だ。浪々の身になってからは、贅沢な品と思って、仕舞い込んでおいたが、近頃また取出して一二度粉煙草を入れて用いていたよ、――それが、いつ頃から無くなったか、喃お米」

「一月ほど前でございます」

お米は響の音に応ずるようでした。

「お聴きの通りじゃ。まだ疑念があるかな、平次」

「よく判りましたが、――どこで紛失なすったので」

「それが判れば返して貰うわい、――馬鹿な」

馬場要は、岡っ引の頭の悪さを軽蔑するように、声もなく笑いました。

「旦那がその頃出入りなすった家は?」

「ここと、町内の碁会所くらいのものだ」

そう言われればそれまでの事です。この上押して物を訊いたら、一本気の猩々斎が腹を立てることでしょう。銭形平次も唯一の手掛りを失って、ハタと困じ入りました。

ちょうどその時でした。

「親分、判ったぜ」

ガラッ八は鬼の首でも提げたような勢いで飛んで来ました。

「誰だ、坊っちゃんの迎いに来たのは?」

「馬場さんの家からだそうで」

「何?」

「誰がそんな事を言った」