Classici giapponesi con furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
張訓もその分配をうけたが、その鎧がまた悪い。古い鎧が破れている。それをかかえて、家へ帰って、またもや妻に愚痴をこぼした。
「こんなものが、大事のときの役に立つものか。いっそ紙の鎧を着た方がましだ。」
すると、妻はまた慰めるように言った。
「それは将軍が一々あらためて渡したわけでもないでしょうから、あとで気がつけばきっと取換えて下さるでしょう。」
「そうかも知れないな。いつかの扇子の例もあるから。」
そう言っていると、果して二、三日の後に、張訓は将軍のまえに呼び出されて、この間の鎧はどうであったかと、また訊かれた。張訓はやはり正直に答えると、将軍は子細ありげに眉をよせて、張の顔をじっと眺めていたが、やがて詞をあらためて訊いた。
「おまえの家では何かの神を祭っているか。」
「いえ、一向に不信心でございまして、なんの神ほとけも祭っておりません。」
「どうも不思議だな。」
将軍のひたいの皺はいよいよ深くなった。そのうちに何を思い付いたか、かれはまた訊いた。
「おまえの妻はどんな女だ。」
突然の問いに、張訓はいささか面喰らったが、これは隠すべき筋でもないので、正直に自分の妻の年頃や人相などを申立てると、将軍は更に訊いた。