Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate

Aozora Bunko

どうしたらコレラになれるだろうなぞと言う。それがだんだんに劫じて来て、お元ばあやの止めるのをきかずに、お刺身や洗肉をたべる。天ぷらを食べる。胡瓜もみを食べる――この時代にはそんなものを食べると、コレラになると言ったものでした。それを平気でわざとらしく食べるのをみると、御新造さんは洒落や冗談でなく、ほんとうにコレラになるのを願っているように思われるので、年の若いお仲という女中はもう堪らなくなりました。万一コレラになったらば、それで御新造さんは本望かも知れないが、ほかの事とは違って傍の者が難儀です。御新造さんがコレラになって、それが自分たちにうつったら大変であるから、今のうちに早く暇を取って立去りたいと、お仲は泣きそうな顔をしていたというのでございます。

その話をきいて、母もわたくしもいやな心持になりました。

「あすこの家の奉公人ばかりじゃあない。あの家でコレラなんぞが始まったら近所迷惑だ。」と、母も顔をしかめました。「それにしても、あの御新造はなぜそんなことを言うのだろうね。気でも違ったのじゃあないかしら。」

「そうですね。なんだか変ですねえ。」と、わたくしも言いました。