Classici giapponesi con furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
と、横田君は言いました。「今から七年ほど前のことです。宮城県の中学の教師が生徒を連れて来たときに、龍馬の池のほとりで写真を撮ってあとで現像してみると、馬の手綱を取った少年の姿が水の上にありありと浮かび出しているので、非常に驚いたといいます。その噂が伝わって、その後にもいろいろの人が来て撮影しました。東京からも三、四人来ました。土地でも本職の写真師は勿論、我れわれのアマチュアが続々押掛けて行って、たびたび撮影を試みましたが、めったに成功しません。それでは全然駄目かというと、十人に一人ぐらいは成功して、確かに馬と少年の姿が浮いてみえるのです。」
「なるほど不思議ですね。」と、わたしも溜息をつきました。「そうして、あなたは成功しましたか。」
「いや、それが残念ながら不成功です。六、七回も行ってみましたが、いつも失敗を繰返すので、わたくしはもう諦めているのですが、あなたのお出でになったのは幸いです。あしたは是非お供しましょう。」
「はあ、ぜひ御案内をねがいましょう。」
わたしの好奇心はいよいよ募って来ました。もう一つには、十人に一人ぐらいしか成功しないという不思議の写真を、見ごと自分のカメラに収めてみせようという一種の誇りも加わって、わたしはあしたの来るのを待ちこがれていました。