Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
その途端にぐいと引くと白髪のような蝮の歯は手拭に食い込んだままで、もろくも抜け落ちてしまうのである。毒牙をうしなった蝮は、武器をうしなった軍人と同じことで、その運命はもう知れている。こういうわけであるから、ここらの人間はたとい蝮を恐れるといっても、他国の者ほどには強く恐れていない。かれは一面に危険なものであると認められていながら、また一面には与し易きものであると侮られてもいる。蝮が怖いなどというと笑われるくらいである。
しかし、かのうわばみにいたっては、蝮と同日の論ではない。その強大なるものは家畜を巻き殺して呑む。あるときは、子供を呑むこともある。それを退治するのは非常に困難で、前にいった蝮退治のような手軽の事では済まないのであるから、ここらの人間もうわばみに対してはほんとうに恐れている。その恐怖から生み出された古来の伝説がまたたくさんに残っていて、それがいよいよ彼らの恐怖を募らせているらしい。
それがために、いつの代から始まったのか知らないが、ここらの村では旧暦の四月のはじめ、かのうわばみがそろそろ活動を始めようとする頃に、蛇祭りというのを執行するのが年々の例で、長い青竹を胴にしてそれに草の葉を編みつけた大蛇の形代をこしらえ、なんとかいう唄を歌いながら大勢がそれを引摺って行って、近所の大川へ流してしまう