Classici giapponesi con furigana
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せいあどうきだん
青蛙堂鬼談
岡本 綺堂
Leggi 青蛙堂鬼談 (せいあどうきだん) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.438 caratteri · 238 schermate
「今まではおふくろがいましたから何とも思わなかったが、自分ひとりになるとどうもさびしい。第一に朝晩の煮炊きにも困ります。誰か相当の嫁をお世話下さいませんか。」と、彼はあるとき庄屋の家へ来て頼んだ。
庄屋も気の毒に思った。なんのかのと陰口をいうものの、かれは多年この村のためになってくれた男である。ふだんの行状も別に悪くはない。それが母をうしなって不自由であるから嫁を貰いたいという。まことに道理のことであるから、なんとかしてやろうと請け合っておいて、村の重立った者にそれを相談すると、誰も彼も首をかしげた。
「まったくあの男も気の毒だがなあ。」
気の毒だとは言いながら、さて自分の娘をやろうとも、妹をくれようともいう者はないので、庄屋も始末に困っていると、そのなかで小利口な一人がこんなことを言い出した。
「では、どうだろう。このあいだから重助の家に遠縁の者だとかいって、三十五六の女がころげ込んでいる。なんでもどこかのだるま茶屋に奉公していたとかいうのだが、重助に相談してあの女を世話してやることにしては……。」
「だが、あの女には悪い病いがあるので、重助も困っているようだぞ。