Classici giapponesi con furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Leggi 食道楽 (くいどうらく) di 村井 弦斎 (むらいげんさい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 160.757 caratteri · 321 schermate
腸蔵「この頃はペストの虫といって大層怖い虫があるそうだね。虫といえば去年の夏頃腸チフスの虫が水と一緒に流れ込んで来た時には驚いたよ。あの虫は腸のチフスという位で私へばかり食ってかかってあんな酷い目に逢った事がない。私も和郎さんも二十日ばかり泣き通したっけ」胃吉「あの時の事はまだ忘れない。モーモーこんな商売は廃めようと思った。虫のいる食物は私も手を付けるのがイヤだから、そっくり進げるよ」腸蔵「イヤイヤよこされて溜まるものか。どうぞ虫を殺しておくれ」胃吉「暇があると殺していられるけれども、跡からドンドン遣って来るもの。ソラ来た、今度は牛蒡の煮たの。煮たというのは名ばかりで、生も同様だ。ソラ人参も来た。どっこい今度は焼豆腐か。この焼豆腐も少し怪しいよ。豆腐屋が売れ残りの豆腐を焼いたと見えてやっぱり虫が交っている。オヤ蒲鉾が遣って来た。蒲鉾というと魚の身で拵えたようだがこの蒲鉾は魚三分に芋七分、これも去年到来の古物だね。腸蔵さん、こんな様子ではとても今日楽をする事が出来ないゼ。中途半端に今頃ドシドシ食物が来るようではどんな目に逢うか知れない」腸蔵「食物だけで済めばいいけれども今に私たちの大嫌いなお酒でも飛込んで来たら百年目だ」