후리가나로 읽는 일본 고전
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ちょうさきかん
中井正一評論集
中井 正一
中井 正一의 中井正一評論集(ちょうさきかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,229자 · 256화면
前章でのべたギリシャ人のこころがまえは、この考えかたでは、一瞬一瞬が、重いものをささえきって耐えてきたこころもちを表わしている。それに反して、ヘブライ人のこころもちは、どの一瞬もが遠い憧れに向って、はやりたち、燃えあがらんとしているともいえる。
「今」と簡単にいっているこの「今」が、こころの調子次第で、後に向って待ちうけるような「今」と、前のほうに向って出発点となるような「今」と、二つの感じをもっているのである。ちょうど陸上競走でリレーをする時、バトンを渡す人のこころもち、つまり、たどりきたった苦しみを、最後までもちこたえているこころもちの人と、そのバトンを受けとって、今まさにレースコースにつっ走ろうとする人のこころもちでは、同じ白いラインもゴールとしてのラインと、スタートとしてのラインと、二つの意味をもっている。人のこころの姿勢で、同じ一瞬間、すなわちこの「今」でも、二つの調子、リズムとなるわけである。民族の精神の調子が違ってしまうと、その取り扱いかたが違ってくる。
同じ地平線も、重さを耐えて、耐えきった涯の最後の線、ゴールラインとして、ギリシャ人は考えているし、ヘブライ人は、出発の水平、スタートラインとして取り扱っているわけである。