일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ちょうさきかん

中井正一評論集

中井 正一

中井 正一의 中井正一評論集(ちょうさきかん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,229자 · 256화면

아오조라 문고

白い画布、それは一つの不安である。

人間は問いをもつかぎりにおいて生きている、とハイデッガーはいう。その意味で、それが畏れを滲ませているかぎり、画布はいのちの中に涵り、いのちの中に濡れているともいえよう。ハイデッガーはいう。この不安こそ、自分が自分の内奥より喚ぶ言葉なき言葉への悪寒のごとき畏れである。自分が自分よりすり抜けること、自分が自分より隔てられていること、それが生ける時間であり、生ける空間であって、見ゆる時空はその固き影であり、射影にしかすぎない。

生ける空間、いいかえれば、自分自身への隔りの寂しさ、隔りの愛憐の中に、影なる空間を写しとるはたらきが、画布の情趣であり、画布に触るる浸み透る心境である。

自分が自分より隔てられたる隙虚に正しく画布を挿し入るることは、地上の最も困難なる使命の一つであるとともに、多くの苦難をそれは用意する。ミケランゼロが法皇の食卓に嘗めし苦さ、ドラクロアが宮廷批評家より浴せし不当なる讒謗、常に時に追い迫り、それを追い抜き、ついに時そのものを生みいでし画布は激しき不安と闘争の下にそのすがたを露わにした。

真に存在するものは不安の上にある。