후리가나로 읽는 일본 고전
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はるかなたび
原民喜戦後全小説
原 民喜
原 民喜의 原民喜戦後全小説(はるかなたび)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 60,577자 · 124화면
そして、父もそこへ出掛けて行く時には何か解放された気分になるらしく、子供らしい身振りなどするので、急に静三と父との距離が縮まることがあった。あの辺で父と行逢う人は大抵相手の方が腰が低かったが、途上で立留まって話込む大人達の話を静三は一生懸命理解しようとした。いつの間にか静三は父の姿勢を模倣していた。両手を後で組み合わせて、ものを眺めている父のやり方を、そっくり意識しながら、静三は店先に立って外を眺めているのだった。
だが、店の奥に居る時の父は無表情で、静三には殆ど接近し難い存在だった。父の部屋は事務室の隣の引込んだところにあった。北向の硝子窓の庭の築山の裏側の佗しい眺めだったし、窓から射して来る静かな光線は大きな机の上に漾い、壁際に据えられた金庫や硝子戸棚もみんな冷んやりした感覚だった。それから、その硝子戸棚の上には、金米糖、蓬莱豆――どうして、そんなものがあったのか静三は奇妙におもった――などを容れた玻璃の容器が置いてあった。父の机の上にはインク壺・海綿・硯箱・金銭容器・複写紙・ホチキンスなどがきちんと並べてある。よく静三は昼の三時頃、母の※(「口+云」