후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
亀井 勝一郎의 大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,647자 · 215화면
激しい空襲にさらされながら、文字どおり明日知れぬいのちを憂いつつ生き永らえてきたわけだが、そのとき僕は、生涯のしるしになるような作品を書き残したいと発願した。いつ死ぬかもしれぬ身であるならば、せめて自分が天職とも信じて選んだ職場で、それも自分の情熱を傾けつくした刹那に倒れたい。云わば遺言をかくような気持で仕事をしたいと思い立ったのである。こんな気持は、筆にすると大げさではずかしいのであるが、この一二年の僕の仕事中に、こうした気持がいつも底流していたことはたしかだ。僕には年来心にとめてきた二つのテーマがあった。一つは、歴史上自分の最も敬愛する人物の伝記をかくこと、いま一つは自分の精神の自叙伝をかくことであった。僕はまず第一の仕事からはじめた。即ち聖徳太子伝の執筆である。
十九年の初夏から始めて、終戦の日までつづいたが、その間、自分の身辺にも様々のことが起った。家中に病人が出た。妻の老いた両親は空襲に家を焼かれて、身一つで我が家へ逃れてきた。近くの友人の家が至近弾で倒れかかって、友人は数日間僕の家に避難してきてまるで宿屋のような騒ぎもあった。或るときは敵機が超低空で機銃掃射を加え、そのガソリンの煙と香いが室内に流れこんできたこともある。