후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとこじふうぶつし
大和古寺風物誌
亀井 勝一郎
亀井 勝一郎의 大和古寺風物誌(やまとこじふうぶつし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,647자 · 215화면
天寿国曼荼羅
頬にふるる 指のあはひに 春ならば くれなゐの薔薇 秋日には 白菊一枝 ささげなば 君がおもひぞ いや清に 薫りめでたく 深まりぬらむ
――昭和十七年秋――
天寿国曼荼羅
諸王諸臣の厚い御看護と祈願にも拘らず、上宮太子は推古天皇の三十年二月二十二日夜半薨去された。その前日には太子の正妃膳大刀自が亡くなられ、前年の暮には母后が崩御されたのであるから、上宮一家の悲嘆は申すまでもない。一般民草に与えた深甚の影響についてはすでに述べたとおりである。いま中宮寺思惟像の傍に断片のまま残っている天寿国曼荼羅は、太子の御冥福を祈って、妃のひとりである多至波奈大郎女が侍臣や采女とともに刺繍された繍帳銘である。原形は全く散逸してしまってうかがうべくもない。真紅の布片や金色の刺繍の跡に、わずかに往時の荘厳な美しさが偲ばるるのみである。
総じて古い布片の類は、古仏とちがって何かしら悽愴な感じを与えるものだが、天寿国曼荼羅も、華麗な面影にも拘らずよく眺めていると次第に薄気味わるくなる。つまりそこへ懸けた思いが、古仏のごとく吸収摂取されず、いつまでも生ま生ましく残っているのだ。