일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

江戸川 乱歩의 妖虫(ようちゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 120,290자 · 239화면

아오조라 문고

「なあに、本当に万一の用心なのですよ。そんな馬鹿馬鹿しいことが起るものですか」

殿村夫人がいくら慰めても、珠子の脅えた心は静まらなかった。今にも、今にも、あの暗い隅っこから、いやらしい毒虫が、ゾロゾロと這い出して来るのだと思うと、独り寝るのも恐ろしく、老女中の寝床を自分の部屋へ運ばせさえした。

谷中の事件があってから五日目の夕方のことであった。珠子は学校から帰って、殿村夫人の旧約聖書の講義を聞いたあとで、もう日の暮れに、疲れた身体を浴槽に浸していた。

女学生とは云っても、卒業期間近の十八歳の珠子は、仮令殿村夫人にでも、肌を眺められるのが恥しかった。どんなに怖くても入浴だけは一人でなければいやであった。それに浴室のガラス窓には、すっかり鉄格子がはめてあったし、壁一重向うの焚き口には女中がいるのだし、窓の外は少しの空地を隔てて、高い塀が厳重に建てめぐらしてあったので、殆ど不安を感じることはないのだ。

珠子は、白タイル張りの浴槽の縁に、断髪の頭をもたせかけて、足を伸ばしてグッタリとなっていた。電燈の光に透いて見える湯の中に、恐ろしい程大人になった桃色の下半身が、異様に平べったく浮いていた。