후리가나로 읽는 일본 고전
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やまをおもう
山を思う
石川 欣一
石川 欣一의 山を思う(やまをおもう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,814자 · 157화면
この牧夫は、どういう了見か知らぬが、兵隊帽の庇のとれたのをかぶっていた。三年間の仙台生活で東北辯も了解できたのであろう、ながっぱなしの内容は勿論忘れて了ったが、まざまざと思い出すのは空を動く雲の形の面白さと、大小厚薄の異る雲が山に投げかける蔭の変化の美しさとである。後年メレディスの詩を読み、描写された自然の美をいきなり感得した素質の一部分は、恐らくこの東北の牧場で身につけたことだろうと思う。
◇
飛騨の蒲田に一泊したのも、長い山旅の終りであった。而もそれは新聞社の特派員として、あるお方のお伴をした山であったし、とにかく、相当以上に気づかれのした山だった。それが無事に終って、高貴のお方は蒲田で御中食後、直ちに高山方面へと出発され、随員、警察官、新聞記者団合計四十名も前後して去ったが、僕は万事を岐阜通信部に一任して、蒲田から上高地に引返すことにした。
その日の中に、中尾峠を越して上高地へ出られぬこともなかったのだが、僕は蒲田がとても好きになり、こゝに一泊ときめた。嵐のあとみたいに静かになった蒲田の部落は、午後の太陽の中で、如何にもねむそうだった。