일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ようねんじだい

幼年時代・晩夏

堀 辰雄

堀 辰雄의 幼年時代・晩夏(ようねんじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,965자 · 169화면

아오조라 문고

窓枠を丁度いい額縁にして、鼠がかった背景の奥からくっきりとその白い顔の浮び出ているのが非常に美しく見えたので、私はおもわず眼を伏せた。

「この村にもこんな娘がいたのかなあ……」

私はこの日頃、父との旅行の計画を立てながら、あんなにも夢みていた、そしてそれは遠い見知らないところにのみあると思っていた「人生」が、私からつい数歩向うの窓に倚りかかっているのを、こんなに思いがけず発見して、私はなんだかどぎまぎしていた。そして私は、その娘のもの珍らしげな視線をいつまでも自分の背中に感じながら、其処を通り過ぎていった。その日は、私は二三日前或る友人の送ってくれた、そのお古の、すこし小さくて私の体によく合わない、高等学校の制服をちょこんと着ていたし、おまけに空気銃などを肩にしていたので、そんな私の後姿がいかにもその娘に滑稽に見えそうでならなかった。

自分の家へ帰って来てからも、私は何もしないで、窓のすぐ向うの井戸端で、鶏が騒いだり、水を汲みに来ている女たちが口々にしゃべっているのをぼんやりと聞いていた。いつもは私の聞きづらがっている、それらの田舎言葉さえ、何んだか遠い見知らない土地に来てそれを聞いてでもいるかのように、私にはなつかしく思われた。