후리가나로 읽는 일본 고전
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
林 芙美子의 放浪記(初出)(ほうろうき(しょしゅつ))을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 103,349자 · 207화면
海へ行く事がおそろしくなった。
あの人の顔や、お母さんの思いが、私をいたわっている、海まで走る事がこわくなった。
三門で下車する。
ホタホタ灯がつきそめて、駅の前は、桑畑、チラリホラリ、藁屋根が目につく、私はバスケットをさげたまゝ、ぼんやり駅に立ちつくしてしまった。
「こゝに宿屋ありますか?」
「此の先の長者町までいらっしゃるとあります。」
私は日在浜を一直線に歩いていた。
十月の外房州の海は、黒々ともれ上って、海のおそろしいまでな情熱が私をコオフンさせてしまった。
只海と空と砂浜、それも暮れ初めている。自然である。なんと人間の力のちっぽけな事よ、遠くから、犬の吠える声がする。
かすりの伴天を着た娘が、一匹の黒犬を連れて、歌いながら急いで来た。
波がトンキョウに大きくしぶきすると、犬はおびえたように、キリッと正しく首をもたげて、海へ向って吠えた。ヴォウ! ヴォウ!
遠雷のような海の音と、黒犬の唸り声は何か神秘な力を感ぜずにはいられなかった。
「此辺に宿屋ありませんか!」
この砂浜にたった一人の人間である、この可憐な少女に私は呼びかけた。
「私のうち宿屋ではないげ、よかったらお泊りなさい。