후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면
「自分も、老後にでもなったら、清閑をたのしみ、童学のむかしに返って、絵でも描いてみたいと思う。そのうちに、ひとつ光秀のために、絵手本を描いておいてくれい」
などといった。
「かしこまりました。不つつかですが、ぜひ認めて、お手許にさしあげましょう」
これは友松も心から欣んでいうことのできる返辞だった。光秀のために、光秀の晩節は、ぜひともそういう所へ落着かせたい。閑雅へ導きたい。穢すことあらしめたくない――とは、昼もここで内蔵助利三としみじみ語り合ったことだからである。
友松は中国の梁楷の画風を倣って、狩野、土佐ともべつに、近頃、独自な一家の画境を開拓し、ようやく世人に認められて来ていたが、なぜか安土の襖絵を信長から委嘱されたときには、病気と云い立てて、乞いに応じなかった。
信長に亡ぼされた斎藤家の遺臣たることを思えば、信長の居室の装飾に、その筆を用いることを潔しとしなかった彼の心事はわかる気がする。
外柔内剛ということばは友松の人がらにそのままあてはまる。その友松なればこそ、光秀の聡明も理性も信じられなかったのである。この冷静や叡智もひと足踏み辷らすと、いつなん時、常識の大河を決して、みずから濁流に身をまかせないとも限らない――およそ正反対なあぶな気を――この人も多分に持っていることを彼は平常からはらはらし