후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면
地下なお奉公
それを支えるべく、細い手を、畳へ落したが、手にも、すでにその力さえなく、がばと、莚の上へ顔を俯つ伏せてしまった。
顔と莚のあいだから、とたんにぱっと、紅の牡丹が咲いたように、血しおが拡がった。もちろん吐いたのである。――秀吉はとびつくように、半兵衛のこうべを抱えた。なお、こんこんと流れるものが、自分の膝、胸へかかって汚れるのも意識せずに、
「重治ッ、重治ッ。わしを置いて。わ、わしを残して――そちひとりはや逝くか。そちに別れて、この後の軍に、秀吉は何としよう……重治ッ」
と、掻き口説いて、秀吉は大声で泣いた。醜態といえば醜態ともいえるくらい、見栄も外聞もなく、おいおいと泣くのであった。
――がくりと、その膝に、項を折っている白い顔は、いまは主君の胸に甘えて、
(否とよ。これからのあなたには、もうそんな憂いはありません)
と、微笑みながら、秀吉の繰言を、否定しているようであった。
地下なお奉公
朝見た人も夕べはいず、夕べに見かけた人も晨には死んでいる。
そうしたことが、べつに無常観を誘うでもなく、日ごとに梢から散ってゆく紅葉を見るように見られている戦場にあって、どうして半兵衛重治の死だけが、こうもひどく秀吉を悲しませて熄まないのだろうか。