후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
心交と利害。こう二つの結びあいを離れて、さらにふたりの性格を箇々にながめてみると、なおその友誼を完うし合った底に、津々たる両者の人間の味が噛みしめられる。
一言にしてそれをいえば。
信長には、用心ぶかい家康などには、到底、空想もなし得ない経綸の雄志と、壮大極まる計画があった。理想に伴う実行力があった。
これを反対に、信長から家康を観るに、自分の持たない特徴を多分に持っていることを認めていたにちがいない。辛抱づよい、困苦に耐える、奢らない、誇らない。また織田家の宿将とのあいだにも、かりそめに摩擦を起さない。分を知って野望をあらわさず、よく内に蓄えて、同盟国に危うさを気労わせない。そして同じ敵対国にたいしては、常に重きをなしているから無言の防塁はつねに織田の後方を確乎として扶翼している。
いわば理想的な友国であり、個人としては頼もしい知己だった。二十余年間にあったあらゆる辛苦と危機を顧みるとき、信長は家康を、
(わが糟糠の妻)
とも思ったに相違ない。安土第一の殊勲者とも心では称えていたろう。その人に報うきょうの饗宴であり礼遇である。彼としてはなお足らないほどな気はしても、過ぎるとは思わなかったにちがいない。