후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
少し長陣の合戦には、二年も三年も帰らなかった。
故にひとたび、父なる人が稀のすがたを、そこに見せた夜の奥曲輪というものは、たいへんな賑わいであった。夫人も和子も老いたる叔父叔母の輩まで嬉々として、侍女たちの顔から燈火の色まで華やぎ立ち、その陽気なことは到底、節句や正月の比ではない。
わけて光秀は子福者で、女子は七女まで、男子は十二男まで持っている。もちろんそれらの子たちの三分の二はもう他家へ嫁いだり養子となっているが、まだまだ小さいのも幾人かいたし、叔母の子やら、誰れやらの孫というのも養っているので、夫人の煕子は、いつも笑って、
(いったい私は、幾歳になったら子どもたちのお世話から離れることができるのでしょう)
と、述懐している程だった。
戦死した一族の子も引き取っているし、また光秀の子ではあっても、自分の腹をいためていない子もその中にはいたのである。けれどこのひとは細川藤孝が常に褒めてやまない賢夫人であって、齢五十になってもそうした乳のみ児や腕白に取り巻かれている境遇を心から甘受して、むしろ生涯の満足としているような姿だった。
かつて、まだ光秀が、江湖を浪々して、病中の薬代にも、旅籠料にも窮していたとき、彼女がみどりの黒髪を切って金に換え、その急場を切りぬけて、良人の素志を励ましたことなどは――彼女自身