후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
裁かれた夫婦者にはべつにありがたくも何ともないが、物見高い近所合壁やまわりの見物は実に感心する。ばてれんは親切だ。ものがよく分る。ほんとに世の中のために働いている。できないことだ。やっぱり神の使徒というだけのものはある――などと。
日頃にも彼らは単純に感心しているのである。ばてれんの社会救済事業は洛中洛外の野や橋の下にいる貧民や病人にまで及んでいて、その寺内には施療所だの養老院に似た組織まで設けているからだった。おまけにそこのばてれんはみな子供好きである。必然、子供の親はばてれんをみな神のようにいう。
ところが、このばてれんも、ふと往来で本能寺の僧と行き会いなどすると、なかなか子供に撒いているような愛嬌は示さない。一敵国と見ている国の人間と出会ったように、じろと、碧眼を、投げたのみで通ってゆく。
だから尿小路の狭い路を遠まわりしても、なるべく本能寺の門前は通らないようにしている彼らだったが、昨日今日だけは、その本能寺のうちへ、身を屈めて日参しなければならなかった。さきおとといの二十九日の夜から、そこは右大臣信長の宿営となり、彼らにとっても、この日本で一番怖い人間が、つい目と鼻のさきに逗留しているからである。