후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
――せっかくながら簡単には御返辞いたしかねるというのであった。
「むむ。そうか」
秀吉は一応唇をつぐんだ。
これが堺人士の特徴というものだろう。本来ならば、利害をこえて、不つつかな身にありがたいお言葉、犬馬の労をとり申さんとか、お眼鑑にこたえ奉らんとか、打算を捨てて答えるのが普通なのに、将来の利害をあきらかに云い立てて、
(よく考えたうえで)
という返答は、近頃、武門の間では聞き馴れないことであった。
けれど秀吉は、それを不愉快らしくは少しも聞かなかった。むしろこういうはっきりした男も大いによろしい。いったん義によって然諾しながら後になって利害損得にぐちぐちいうよりは遥かにましである。それにこういう特徴も大いに用いどころがあるし、使うには使いよいことなども考えられた。いや多分にそういう男だということは、知っての上の交渉であるから、さして不快とする理由もなかったのである。
「弥九郎。商人というものは、目さきが大事ということをよく申すが、目さきとは、目の前という意味ではあるまいな。見越し、先行きということではないか」
「仰っしゃるとおりでございます」
「すると、そちの見越しは、ちと目の前に滞りすぎておる。