후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
「お席へおもどり遊ばせ」
立ち騒ぐ近侍をしりぞけて、彼の妻は、一室を閉めきった。夫婦ただ二人となった。
手をつかえると、妻は、おろおろと泣きわなないた。しかし、もう泣くまいとするもののように、彼の妻は、やがて涙を拭って、良人へ迫った。
「御一緒に、相果てましょう」
「……な、なに」
元祐は、つめよる妻の膝から膝を退げた。
彼の妻は、ふたりの間に、懐剣を置いた。そして真心を声涙にこめて説いた。
「いかに日頃から御意見の相違があるとは申せ、竹井惣左衛門に命じ、日幡どのを暗討ちさせるとは何事でござりますか。――しかもその前に、敵の秀吉に気脈を通じ、利に惑わされて、味方を売る諜し合わせを遊ばしての上とは……」
「た、たれが一体、そのようなことを云い触らしたか」
「あなた様の妻です。あなた様のお心が分らいでどうしましょう。はや門外には、景親どのの郎党がお首を所望に来ておりまする。妻がお側におりながらやみやみお首級を人の辱めに任せるわけにはまいりませぬ。わたくしもお供いたしまする。潔く、罪を詫びて、お腹をお召しあそばしませ」
「腹を切れと。――奥方。そちは気でもちごうたか」