후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
「…………」
「出ろ。出て来ないか」
「…………」
「もはや、云い分はないのか。あらば、誰でも、これへ出て申せ」
「…………」
官兵衛は、またしばらく口をつぐんで、彼らの反省するいとまを与えていた。無数の顔のうちには明らかに恐怖のいろを悔いにかえている者もみえた。そこで官兵衛は、はじめて、血がたなの糊をぬぐって、陣刀の鞘におさめ、その威容を正しながら、かつ顔いろをやわらげてこう人夫一同へ諭した。
「五名の者につづいて、誰もあとから出て来ないのを見れば、おそらくおまえ方の本心は、この五人とは違うものと思われる。そう解釈して、これからは、こちらの云い分をいってつかわすが……どうだ、異存はないか」
数千の顔は、救われたように、声をそろえて、それに答えた。――毛頭異存などはございません。元々わしらは何も知りません。また、不平や不満をいった覚えもありません。ただ、そこへ上がって御成敗をうけた頭株の連中に嗾かされて怠けただけに違いございません。――どうかわしらはどんなにでも御命令に服して働きますからごかんべん下さいまし。
数千の者が口々にいうので、がやがやと大きい声、小さい声が波打つばかりで、どの顔がどんなことをいってるか分らないが、ともかく全体の者の気もちだけは聞きとれた。