후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 145,078자 · 285화면
が死に、六左衛門はその夜半に死んだ、このあいだにそれぞれの家従が、主人を引取りたいと幾たびも申入れている、自宅へ引取って治療したいからと、繰り返し申入れたが、酒井家ではそれを拒んだ、当方で治療をするから心配には及ばないと云い、混乱を避けるという口実で会わせもしなかった、そうして、四人は死躰となってから初めて、それぞれの家従に渡されたのです」
宇乃は眼をつむったまま、微動もせずに聞いていた。
「私はこれらの始終を、幾十たびとなく考え合わせてみた」と玄察はまた続けた、「三月の出来事についての公表はしんじつではない、少なくとも、三つの点に大きな疑問がある、第一は評定の場所が板倉邸から酒井邸へ、にわかに変更されたこと、刃傷の場に酒井家の侍たち五人がいて、騒ぎをしずめるために四人を斬った、と述べていること、第三は、安芸どのはじめ四人を、死躰となるまで邸内にとどめて置いたこと、以上です」
玄察は深く息を吸いこみ、それをゆっくりと吐きだしてから云った、「古内どのが駆けつけたとき、安芸どのはその手を握って、甲斐めが乱心してこのありさまだ、と云われたそうです、甲斐めの乱心だ、しかし、――そのため御家に累は及ばない、御家は安泰ときまった、あとを頼む、そう云われたとのことです」