후리가나로 읽는 일본 고전
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じろきちこうし
治郎吉格子 名作短編集(一)
吉川 英治
吉川 英治의 治郎吉格子 名作短編集(一)(じろきちこうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,609자 · 362화면
そんな江戸の時世でいながら、銅鑼亀さんの部屋にいる日傭取などは、食う話ばかりしていて箪食壺漿にたんのうしたことなどは夢にもない。
だから番附に勘亭で刷ってある「御世泰平鼓腹御免」なんていう文字をみると、躍起になって、癪にさわってこんな番附が当てになるもんけえ――と言いたくなる。
だが、奇矯人の大食会が流行の因をなして、この手輩の仲間にも、この頃の賭食いは一つの流行りものになっているので、その反古に書いてある、筆頭連中の名は偉なる英雄のごとく見えて、のし餅十枚に煮小豆二升を平げた大関や、大沢庵十六本以上とか齧ってみせた小結の肩書には、自ら敬意を表したくなってしまった。
そのなかで、ひとり土俵死という印のついた名があった。
「おや、こいつあ、たった醤油を七合飲んで死んでやがる」
三公が、そのはかなき名を見つけ出して笑いこけると、年長の由造が、尤もらしく首を振って、
「うんにゃ、醤油を七合飲んだのは偉い」
「どうして偉い? 七合くらい、酒だと思って飲みゃあ」
「ばかを言え、酒とちがって、四合も飲みゃ眼が眩んでしまって、カーッと逆上ると何が何だかわからなくなる。