일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろきちこうし

治郎吉格子 名作短編集(一)

吉川 英治

吉川 英治의 治郎吉格子 名作短編集(一)(じろきちこうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,609자 · 362화면

아오조라 문고

十一

「ウーム……」

と弓弦を張られたように身を反らして、柱の根元へ獅噛みついた。

十一

「野郎、今日ばかりは、余ッぽど慌てやがったようです」

蛤鍋屋の奥で、町内の顔役が笑っていた。

「どうも、有難う存じました。お蔭様で仕返しをしてやる事が出来たというもんで」

銅鑼屋の亀さん以下、四人の者が、そこで揃って礼を述べた。

今日の風呂屋の休業は、この頭の口ききだった。無論それを頼み込んだのは、亀親方。

なぜ、風呂屋へ目をつけたかというと、伝公が醤油賭をした時は、きっと、半日で仕事をやめて帰る事と、すぐに必ず近くの銭湯へ行くことを聞き出したからであった。

で、その銭湯のおやじに聞くと、

「ははあ……」と頷けた顔をして、

「家でも、変だ変だと言いあっていたんです。何しろ伝さんが飛び込んできて、ウームと熱い湯に長いこと浸っていると、あとの湯が妙によごれて、おまけにすッかり塩ッぽくなっちまうんです。――え、醤油賭をするんですって、なるほど」

と、その効能を説いて、さらに言うには、

「蛇を食う山国の者は知っていましょうよ。たとえば、蟒蛇の味噌漬なんかをひどく食べすぎた時、熱い湯に入って、ウンと怺えておりますと、全身の毛穴から強い精分や塩分はみんな絞り出されてしまうのです。