일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろきちこうし

治郎吉格子 名作短編集(一)

吉川 英治

吉川 英治의 治郎吉格子 名作短編集(一)(じろきちこうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 178,609자 · 362화면

아오조라 문고

だが、一平は、醤油賭をやり始めてから、すッかり昔と体質や容貌まで変ってしまったというから、左次郎には気がつかなかったものと見える。

お咲は隠しなくすべてを話した。

自分が今、割下水で、恥かしい夜鷹をして人の袖を曳いていることも。

なぜ、そうまでして、男女が金のために体まで売ったり賭けたりし始めたかというと、それは、あの元贇焼の安南絵の壺を求めて、どうかして、もう一度、鳥取へ帰りたいという望みが動機だった。

その代金として、最初、国元から預かって来た金は、まったく道中の誤ちで、お咲が胡麻の蠅に掏られたのだった。仲間の一平はそれに同情して、自分の郷里へでも行って金の工面をしようと計って、日を過ごすうち、遂に、的も何もかも外れて、鳥取へ帰る機会を失ってしまった。

ただ稼いで、何百両という金を貯めるのは一生かかっても難しいことと、一平が悪智慧を出して、醤油賭をやるようになってから、お咲も、自分の体を犠牲にしてもという気で夜鷹に身を落したが、実は、もう安南絵の壺を求めるだけの金は、とっくに余るほど、貯まっていた。

だが――金の額が越えるほど貯まってくると、こんどは、一平もお咲も、急にその執着が捨てられなくなった。