후리가나로 읽는 일본 고전
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ねこののみとりぶし
猫の蚤とり武士
国枝 史郎
国枝 史郎의 猫の蚤とり武士(ねこののみとりぶし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 185,496자 · 368화면
次第に宵の色が濃くなって来た。
夜になるのも間近であった。
走り走って菊女の駕籠は、安宅町の外れまで来た。
と、そこで駕籠を下り、菊女は露路へ駈け込んだ。
それと見てとった萩丸は、
「駕籠を止めろ!」
と駕籠舁きに云い 駕籠が止まると素早く下り、無造作に小判を抛り出し、駕籠舁きが驚いて囁いている隙に、萩丸は露路へ駈け込んだ。
露路はいわゆる袋路で、つきあたりが人家になっていた。
と、その門口に例の娘がいて、こっちを見ながら頷いてみせ、すぐに家の中へ駈け込んだ。
そこで萩丸も家の中へはいった。
かなり宏大な屋敷ではあるが、百姓家のように荒れていて、一向人のいる気配もなく、ひどく寂しくひっそりとしていた。
門口をはいると広い土間で、土間は奥まで通ってい、その向こうは裏庭らしく、どうやら娘はその裏庭の方へ、小走って行ったように思われた。
萩丸は土間に佇んで、ちょっとの間考えた。
浅草の大通りから娘を追って、小路へ駈け込んで行ったところ、そこに二挺の駕籠があり、その一挺の駕籠に乗り、娘は大急ぎで走り出した。
と見てとった萩丸は、何んの躊躇するところもなく、もう一挺の駕籠に乗って、娘の後を追わせたのであった。